ボーリング工事では、ビット・ロッドの冷却、ビット内のスライム(掘りくず)洗浄、孔壁の崩壊を防ぐために、主にベントナイトを用いた濁水を循環水として使用しています。
ソニックドリル工法では、「高周波振動による孔壁の圧密効果」と「ビット径とロッド径の最小化(約10mm程度)」により、孔壁を安定した状態とすることができます。
これにより、掘削深度が100m程度となる地中熱の採熱孔工事においても、濁水ではなく、原則として「清水」を循環水として採用することが可能です。
「清水」を循環水として用いるメリット
- 泥水処理時において、産業廃棄物の排出量を削減します。
- 孔壁面にベントナイト膜が形成されないため、地下水の流れを妨げることなく、ボアホール内での熱交換を円滑に行うことができます。
- 地下水の円滑な流れは、地中熱利用により還元される局地的な地中の高温および冷温領域の集中を緩和しやすくなります。